パンくず
- ホーム
- 2度のビジネスミッションを通じて、Graphealが日本市場での存在感を強化
2度のビジネスミッションを通じて、Graphealが日本市場での存在感を強化
日本の高度な半導体市場への参入には、優れた製品だけでは不十分です。信頼性の確立と適切な市場アクセスが不可欠です。フランスのディープテック企業 Grapheal(グラフィール) は、EU Business Hubを通じてその両方を実現しました。
グルノーブルを拠点とする同社は、設立後7年間にわたり主に研究開発に注力してきました。そして国際展開を本格化させる段階に入りました。
同社の技術である グラフェン印刷エレクトロニクス は、従来の半導体製造に必要なクリーンルーム工程を超える新しい製造アプローチを提供します。従来技術と比較して、より低コストで柔軟な生産が可能であり、使用する材料コストも大幅に低く抑えられます。
ナノテクノロジー分野で高い競争力を持ち、政府が半導体産業へ重点的な投資を行っている日本は、同社にとって重要なターゲット市場となりました。
Graphealは EU Business Hub @ SEMICON Japan 2024 および SEMICON Japan 2025 に参加し、事前に選定された業界関係者との商談機会や個別マッチメイキングを通じて、日本市場への直接的なアクセスを獲得しました。
最初の出会いから長期的な関係構築へ
GraphealがEU Business Hubを知ったきっかけは、日本貿易振興機構(JETRO)のフランス事務所でした。
日本の研究機関からの関心が高まるなか、同社は産業界のパートナー候補とつながるための明確なルートを探していました。
その結果、EU Business Hub @ SEMICON Japan 2024 への参加が自然な次のステップとなりました。
CEO兼共同創業者の ヴァンサン・ブシア氏 は次のように語っています。
「私たちが求めていたのは単なる知名度ではなく、体系的な市場アクセスでした。」
さらに、
「日本は複雑な市場です。EU Business Hubは事前準備、マッチメイキング、そしてEUの後ろ盾による信頼性を提供してくれました。」
と説明しています。
2024年のミッションでは、
- 市場の反応を確認すること
- 技術への関心を検証すること
- 初期的な関係構築を行うこと
ができました。
その成果が非常に大きかったため、同社は翌年の EU Business Hub @ SEMICON Japan 2025 に再度参加することを決定しました。
2025年の目的はより明確でした。
- パートナー企業との関係強化
- 販売代理店候補の発掘
です。
ブシア氏は語ります。
「2回目の参加は迷う余地のない決断でした。」
そして、
「日本では信頼関係は時間をかけて築かれます。再び訪れることそのものが強いメッセージになるのです。」
と述べています。
商談から具体的なビジネスへ
2025年のミッションだけでも、Graphealは20件以上の商談を実施し、展示ブースにも大きな注目が集まりました。
商談スケジュールは約1か月前に確定していたため、相手企業ごとに十分な準備を行うことができました。
ブシア氏はこう振り返ります。
「運営は非常にプロフェッショナルでした。誰と、なぜ会うのかを事前に把握できていました。そのレベルの準備は日本では非常に重要です。」
また、このミッションでは日本企業の本社訪問も実現しました。
これにより、
- 日本企業の組織運営
- 意思決定プロセス
- ビジネス文化
について深く理解できるようになりました。
日本では、企業の本社へ招待されることは、単なる展示会での会話を超えた信頼関係が築かれていることを示す重要なサインでもあります。
関係構築から事業拡大へ
2024年に築いた関係を基盤として、2025年の参加では商談がさらに進展しました。
特に、
- 販売体制
- 流通モデル
- 現地パートナーシップ
に関する議論が具体化しました。
また、Graphealの技術を以前から評価していた企業の中には、同社と会うためだけにSEMICON Japanへ足を運んだ企業もありました。
ブシア氏は次のように述べています。
「そのレベルの熱意には驚きました。本当の関心があることを確信できました。」
2025年ミッション終了後も、Graphealは日本企業5社と継続的な協議を続けています。
日本市場では契約締結までに時間がかかり、継続的な関係構築が求められます。しかし、2年連続でミッションに参加したことにより、同社は市場での存在感を高めるとともに、日本市場への長期的なコミットメントを示すことができました。
現在は、さらなる事業拡大のために日本法人設立も検討しています。
継続的な関与こそ成功の鍵
今回の経験を振り返り、ブシア氏は最も重要な教訓として「継続性」を挙げています。
「2回目のミッションによって、それまで築いてきた関係をさらに強化することができました。」
さらに、
「日本では関係性は段階的に深まります。再び現地に現れることには大きな意味があります。」
と語っています。
日本市場に挑戦する欧州企業に向けて、同氏は次のようなアドバイスを送っています。
- 入念に準備すること
- 早い段階から関係構築を始めること
- 焦らず長期的な視点で取り組むこと
Graphealにとって、SEMICON Japanへの継続的な参加は、初期的な接触を具体的な商談へと発展させ、日本を将来の成長戦略における重要市場として位置付ける大きな契機となりました。
詳細情報
ビジネスミッション一覧
https://eubusinesshub.eu/missions-catalogue
EU Business Hubプログラムについて
https://eubusinesshub.eu/about-programme
EU Business Hubについて
EU Business Hub – Japan and the Republic of Korea は、2024年に開始されたEU資金による支援プログラムです。
対象分野は以下の通りです。
- グリーン・低炭素技術
- デジタル
- ヘルスケア
- 医療機器
2024年から2027年にかけて、
- 日本向け10回
- 韓国向け10回
合計20回の業界特化型ビジネスミッションを実施しています。
参加企業には、
- 戦略コーチング
- ビジネスマッチメイキング
- 現地通訳
- 包括的な運営・物流支援
などのサービスが提供されます。
EU Business Hubは、これまでの EU Business Avenues / EU Gateway to Japan プログラムの後継事業です。